自分がやりたいことをしっかりと伝えつつお客さんの満足度も高める「掴み」と「惹き付け」のテクニック

自分がやりたいことと人が求めること、というふたつを天秤に掛けた時に、どちらに振れるのか・・・という問答がね、特に表現に対する拘りや個性が強い人の中でよくあるんです。

ところが、実はこの問答自体がナンセンスなんです。正解は、自分がやりたいことをやって、人が求めることもする、ということです。これを

「そんなことは出来ない!」

という思い込みで捉えている方は、とても苦しい生き方をしているかもしれない。少なくとも僕は苦しかった。だから今回は、どうすれば自分がやりたいことをやって、人が求めることもすることができるか、という話をシェアします。

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表現の充足感のバランスは「魅せ方」で取れる。

最近ライブバーでハウスミュージシャンの仕事を始めました。僕は自分の企画ではチケット代を2500円を割らないようにしているので、ミュージックチャージだけでステージを見れるっていうのは、実はかなりお得です。

その話しはいいとして、その現場はライブバーですから、当然僕の役割りは、そのお店に来たお客さんを満足させること、楽しんで帰ってもらうことです。

しかもそのお客さんは僕ではなくてお店のマスターが、これまで一生懸命に働いて作り上げてきたお店のファンの方々です。僕が自分のワガママで好きなものを押し付けて良い人たちではありません。僕が自分の好みを押し付けることでお客さんが帰ってしまったり、お店に来なくなるようなことは、絶対あっちゃいけないことです。

だけど、そこでお客さんに合わせた選曲や演奏ばかりをしていても、僕が楽しくありません。わざわざギター握って歌うことを仕事にしているのに、そこでお客さんよりも自分を低い位置に置く必要は無いでしょう。そこで僕は、あることをしました。お客さんが楽しくて、僕も楽しくなる、「魅せ方」を考えたんです。

大切なのは順番デス

以前からもお伝えしている通り、まずお客さんが求めているものを出すことが商売の鉄則です。そこから少しずつステップを踏んで、自分のやりたいことを盛り込んでいったり、会場の盛り上がりを見て自分が大切に思っているものを出してみたりします。

入り口はお客さんの求めるものに合わせること。これが大原則です。

アーティストをやってると、どうしても自分が良いと思っているもの、素敵だと信じているものがありますから、それをいちばん最初に出してしまったり、全編それで通してしまうということがよくあります。

それは、グッと堪えてください。まずはお客さんがあなたに興味を持たないと、あなたのやっていることにも興味を持ってくれません、持てません。

もう一度言います。まずは、お客さんを喜ばせること。あなたがやりたいこと、言いたいことは、最後の最後です。

徹底的にお客さんの立場になる

僕がハウスミュージシャンをやり始めたバーのお客さんは、40~50代くらいの男女が多いということでした。そういった話を事前に聞いていたので、今の僕が好きで、その世代の方が喜ぶような選曲を絞っていくところからスタートしました。

40~50代の方というのは、だいたい70年代くらいに10代後半から20代という青春を送っています。だからそれくらいの頃の楽曲から、僕が今聴いてもカッコ良いなと感じる曲を選ぶ、という作業をしました。

といっても、僕自身がサザンオールスターズのファンで、運が良かったことにそのお店にはまだサザンを歌う人が居ないということだったので、アーティストの選出はとても楽でした。後は当時の代名詞的な曲や、知る人ぞ知る、という曲をテンポにバリエーションを持たせたせながら選ぶだけです。

もちろんその他にも、ちょうど50代の両親に当時どんな曲や歌手が流行っていたのかを聞いたりして、その中から自分の好みに合う曲を選んだりもしました。

そうやって、まずはそのお店のお客さん達を楽しませること、僕の方を向いて、音楽を楽しめることを前提に、自分の好き嫌いを裏切らないよう、曲を選んで練習です。

掴んだら、惹き付ける

楽曲でお客さんを掴んだら、次に大切なのは飽きさせないこと、惹き付け続けることです。ここは楽曲の中のアレンジや曲順で調整するんですけど、基本的には常に変化させ続けることを意識します。

例えば、1曲目が早い曲だったら、2曲目はミディアム以下のテンポの曲を出します。僕の場合はギターを叩くスラム奏法というサウンド自体に変化を付けられる武器がありますから、バンバン使っていきます。だから曲順によっては、同じ曲でも叩いたり叩かなかったり、ということがあります。

他にも、1番をジャカジャカやったら2番はタイトに隙間を作るアレンジにしてみたり、アクセントの位置を変化させたり歌い方を呟くようにしてみたり叫んでみたり・・・楽曲の中での展開にも、しっかり意識を向けます。だって、ギター一本弾き語りって、変化し続けてないと飽きちゃうでしょう?

という風に、期待通りにするのであれ、裏切るのであれ、とにかく変化させ続けることです。そしてその変化が楽しい、刺激的なものであればあるほど、お客さんをグググッと惹き込むことが出来ます。

この時のポイントは、できるだけ変化のテンポを早くとることです。どんどんどんどん変化させてゆきます。1番の前奏で使ったバッキングパターンは、Bメロまで使うと飽きられます。それくらいの気持ちで変化を作る。海外ドラマを見始めたら止まらないのは、この変化のテンポが以上に早いからですよね。そういうことです。

惹き付けたところで、○○してから本題に入る。

お客さんの表情や体の揺らし方なんかを見て、いい感じに惹き付けられてきたな、と感じたところで、自分のやりたいことを出し・・・ません。出してもいいんですけど、僕はそこでワンクッション置くようにしています。

ここは個人個人の美意識があるでしょうから、決して強要しません。参考程度に読み進めてください。

僕はお客さんが惹き付けられたな、と感じたら、少しMCを挟むようにしています。その理由はふたつ。

ひとつ目は、僕のことを知ってもらうことで、楽曲ではなくて、僕自身のファンになって頂きたいからです。僕はプロのミュージシャンですから、自分の主催するライブにお客さんを呼べないといけません。そうした時に、例えば今回の場合だと、僕が演奏するサザン楽曲のファンになってもらうよりも、僕というミュージシャンのファンになってもらう方が、優先度が高い訳です。

だから、ここで僕というミュージシャンが持っているメッセージを伝えたり、詳しめの自己紹介や、次の曲のことを少し話したりします。上手くお客さんを惹き付けられていたら、ここで話す言葉が何もしていない状態で話すよりも、深くお客さんの懐に届きます。

もうひとつの理由は、本当に僕がやりたい曲へのワクワク度を高めるためです。期待値を高めることにプレッシャーを感じることもありますけど、そもそも人はワクワクしないものにお金なんか出さないですからね。お客さんに期待してもらうことは、演出として重要です。その期待に応えることは、職業人としては最低限必要な能力だと思います。

だから、「次の曲が、僕の最高傑作なんです」とか、「次の曲が、今日いちばん良い演奏になると思います」とか。で、そこで自分の美意識たっぷりの演奏をします。上手く演奏出来なかったら、とか、そいうい不安が残るようなら、まだ練習不足ってことか、練習のやり方を間違えているというサインです。

まとめ。

今回お伝えした掴みと惹き付けの手法は、ライブだけじゃなくて、ブログやSNSの投稿、動画制作やコピーライティングなどなど、人の目に触れるところでならいくらでも応用が効きます。このブログ記事も、読み返してみるとそういう構成になってるって分かると思いますよ。

ということで、今回はお客さんが求めていることと自分がやりたいことの両方を満たすための手法をひとつお伝えしました。ほんの一部ですが、あなたのブログに、ステージの演出に、お誘いのメールに、色々なところでどう使えるのか、徹底的に考えて、実践してみてください。

それでは、また。

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