結果を出したいならお金を掛けない。これが鉄則。

アーティストはアーティストです。でも、売れたい、誰かに作品やパフォーマンスを買ってもらいたい、と思って動き出した時点で、それはビジネスの側面を持ちます。

この記事を読んでくださっている方はもう分かっていると思いますが、自分を満足させたいだけのものなら、閉め切った部屋の中でこっそりやってりゃいいんです。で、たまに同じように部屋の中で楽しんでる者同士で集まってイベントを打ったりして賞賛や刺激を送り合っていれば、幸せになれます。

そうしてるけどどうにも幸せじゃない。そういう話を考えると、悲しくなる。という方は、「売れたい」と思ってる訳ですよね。つまり、「繁盛したい」ということです。

あなたはあなたの作品やパフォーマンスを商品にして、お金を稼ぎたいと考えている。これは全然悪いことじゃない。むしろ素晴らしいことです。自分ができることで、お金を払うだけの価値のあることをしようとしている訳ですから。

でも、みんなあまりにビジネスのこと、商売のことを知らな過ぎるから、どうしていいのか分からない。「1+1=?」っていう問題に、「5」と答え続けていることに気付いていないんです。

理由や対策は沢山あるんですけど、今回はそんな色々の中からひとつ、今全くお金の無い状態からでもできることをお伝えします。

manekineko

「売りたい」のならお金は一切掛けちゃダメ。

まずここでひとつ意識を変えましょう。僕たちフリーランスなアーティストは、生産者であり販売者です。生産に必要な観点と、販売に必要な観点は、全く違います。

今回の記事はもちろん販売者の観点でお話をします。売る人がいなければ、モノは売れません。あなたの作品を売る人があなたしかいないのなら、あなたがモノの売れる人にならなきゃいけない。だから、言葉の選択としては、「売れたい」ではなく「売りたい」が正しいんです。

突然ですが、iPhoneって、革命的に素晴らしいじゃないですか。iPhonedが生まれたお陰でスマートフォンというものが大きく見直されて、色々なメーカーが良い端末を開発するきっかけになってくれました。だけど、スティーブ・ジョブズが

「ヤッベ。すげーもんできたヤッベ。」

とかいってニヤニヤしながらiPhoneを眺めて部屋の中で

「これ買わねーとかマジあり得ないんですけど。マジ理解できないんですけど。」

なんて言ってたら、泣けてきちゃうじゃないですか。どうしたの? 脳みそ落っことしてきちゃったの? とかいって、一緒に通勤路を地面みながら歩いちゃうじゃないですか。

「売れたい」は、生産者の言葉です。断言しますが、生産者が黙々と何かを作っているだけで勝手に売れるなんてことは未来永劫起こりません。iPhoneレベルの品物だって、世界中で営業マンが汗水流して歩き回って顧客の心を掴んで、あの売り上げを作っているんです。生産者だけでは、モノは売れません。今日から、販売者のあなたという視点を持ってください。

無料のことも出来ない人がお金を掛けたって上手くいかない。

実際のところはケータイやネットのように継続的な支払いが発生するシステムが横行している昨今ですから、どこまでが無料でどこからが有料、という境界線は曖昧ではありますが。

例えば

「新しい楽器さえあれば」

「新しいDAWソフトさえあれば」

「新しい広告さえ打てれば」

っていうのは、全部勘違いです。安物のギター一本で全国を渡り歩いてそれで食っている人は大勢いるし、DAWソフトなんかなくたって中古のMTRひとつでCDなんかいくらでも作れちゃう。目の前に居る人ひとり幸せにできない作品やパフォーマンスや心意気で、広告を打ったって売れる訳がない。

今手元にあるもので、今居る環境の中で、お金を掛けずにどうやって人を幸せにしよう、どうやって人の役に立とうと考えることです。

パソコン持ってますか? 持ってる人は、恵まれています。

ネット環境ありますか? あるのなら、最高じゃないですか。

楽器弾けますか? ダンスできますか? 写真撮れますか? できるなら、もう準備オッケーです。次いってみよう。

目の前の人を幸せにしよう。

無料でどんなことができるかってことなんですが、基本的に、この三つさえ出来ていれば大丈夫です。

・笑顔
・労い
・感謝

ムスっとした人となんかと一緒にいたって、楽しくないでしょう? 子供でも知ってます。ムスっとしてるだけで、周りの人は嫌な気持ちになるんです。迷惑なんです。自分に迷惑掛けてくる人の作品なんか、買う気になりますか?

ニコニコしてりゃいいんです。これは演出。あなたが楽しいか楽しくないかは関係ないんです。あなたにお金を出してくれるお客さんが楽しいか楽しくないか、ということが大事なんです。心から楽しいフリをしてください。そのうち本当に楽しくなってますから。

それから、労い。表現作品っていうのは、多くの場合ネガティブな経験が制作の原動力になっていることが多いんです。誰かに振られた。イジメに合った。ブラックな企業で大変な目にあった。そういった原動力で動き出した作品に共感してくれる方というのは、あなたと同じように辛い思いをしているんです。

「俺の方が辛い思いしてるよ」

とかね、思ってもいいんですけど、そんなことはおくびにも出さないんです。

「そっか、辛かったんですね。今日は来てくれてありがとう。あなたに出会えて嬉しいです。」

ってね、言ってあげればいいんです。

で、感謝。あなたの作品を見てくれる人がいなければ、あなたの作品は存在できません。どんな名曲も、名画も、それこそiPhoneだって、知らなきゃ良くも悪くもない。だから、まずあなたの作品を存在させてくれているお客さんに、感謝しましょう。

それから、ライブハウスやギャラリーのような場所を管理している方にも感謝を忘れない。不動産管理って大変なんですよ。僕たちだってアパートの家賃を払うので精一杯じゃないですか。彼らは、僕たちに変わってそういう発表の場を維持してくれているんです。日本からライブハウスが消えたら、すごい人数のミュージシャンが路頭に迷います。感謝しない訳にはいかないですよね。

まとめ。

ということで、自分の作品の営業マンとしてのあなたに最低限必要なポイントを三つお伝えしました。あまりに当たり前過ぎて「なんだこんなもんか」なんて思ちゃうかもしれませんけど、ひとつ自分に問いかけてみてください。

いつも相手に笑顔を向けていますか?
いつも相手を労っていますか?
いつも相手に感謝していますか?

分かってるけどやってない人、めっちゃくちゃ多いんですよ。

あ、それから、最後にもうひとつ大切な演出方法があります。それは、忙しそうにしていることです。

ライブハウスの物販コーナーでは、売れなくてもいいから目の前にいる人と楽しくお喋りをしておいてください。それを離れた所から見ると、あなたが大変な人気者に見えます。

個展を開いたらその日暇している友達を片っ端から呼んで、入り口を何度も出入りしてもらってください。人の出入りがあると魅力的に見えます。空いてるラーメン屋には客は入らない法則と、全く同じ。

ステージの映像を撮る時は、ガラガラの客席は入らないようにしてください。人が入っているなら少し前の方に来てもらって、後頭部だけフレームインさせてもらいましょう。YouTubeにアップした時に、ガラガラ感だけは出しちゃダメ。

という感じで、まずは無料でできることをしっかりすること。そこで自分の品物を売って余裕が出来てきて、初めて次に投資するんです。無料のこともきちんと出来ないヤツがお金をいくら払ったって、何にもできません。

ということで、今回はこの辺で。

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