お客さんが求めるものと自分の発したいものが交わるポイントを見極めるためのシンプルな方法。

自分が作りたいものを作って、それが売れて行くことは最高に幸せなことです。けれど、世の中には、自分が作るものが人に理解されないと感じて苦しんでいるアーティストが大勢います。もしかしたら、この記事を読んでいるあなたが、まさにそうなのかもしれません。

普段からSNSの扱いやマーケティングについての情報をシェアしている当ブログですが、やはりアーティストの仕事は表現です。その表現に関して、自分が作りたいものと人が欲しがっているものが完全に別物である、と考えてしまうと、息が苦しくなります。何より二極化論な考え方は的外れです。

今回は、お客さんが求めているものと、自分が発したいものが交わるポイントの見つけ方について、お話します。

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き・・・きたない・・・

お客さんが求めるものと自分の発したいものが交わるポイントを見極めるためのシンプルな方法。

結論から入りましょう。その方法とはズバリ、「お客さん」という概念を手放すことです。これが出来るようになると、あなたのクリエイトが劇的に楽になります。どういうことか、解説してゆきますね。

「お客さん」という人物は存在しない。

まずはここに気付くことです。世の中には、個人しか存在しません。お客さんという言葉は、その時その時の立場を示す言葉でしかないんです。

だから、世の中には「お客さん」というよく分からない生き物が沢山いるらしいぞという感覚や考え方を捨てましょう。それはあなたの足を引っ張ることしかしません。人は、みんなが自分の名前を持っていて、みんなが自分の人生を生きています。自尊心を持っているし、自分を特別扱いしてもらいたいと考えています。僕もそうです。あなたもそうです。それが人の根源的な感情なんです。

だから「お客さん」という大勢の枠でくくってしまうと、これは自分に向けられたメッセージじゃない、という感覚に繋がってしまうんです。人は、自分が確固たる個人であると感じているからです。当然、大掛かりで徹底したリサーチをすることで、お客さんという名前の想定人物を作り上げることは可能です。実際、多くの企業がそうしています。リサーチを専門に受ける会社もあります。

けれど、個人で活動しているのなら、今日までの活動経験があるのなら、もうあなたの前には、大事なお客さんがいてくれているんじゃありませんか?その方達と向き合うことが、本当の意味でのお客さんの求めるものを見いだすヒントになります。

人の言葉を信じよう。

繊細であることは表現者としてとても大切なことですが、行き過ぎると色々な物事を否定的に見てしまう癖がついています。例えば、

「あなたのライブはどこかに影を感じて、それが何とも言えず魅力的なの」

といった旨の感想を頂いたとすると、

「そうか。やっぱり暗いのか。」

とか

「結局俺は暗くなきゃいけないんだな。」

という受け取り方をしちゃったりするんです。みんながみんなそうだとは言いませんが、少なくとも僕はそう受け取っていました。

でもそれって、お客さんの側から考えると迷惑な話ですよね。だってこの場合「影がある」というのは、何か大変な経験を連れて生きているのかもしれないな、というミステリアスな魅力のことを語っているんです。もっと平たくいうと、シブくてカッコいいってこと。アーティストが受け止めた解釈とは、随分かけ離れたものです。

お客さんのこういった感想は、そのまま素直に受け止めてしまうことが大切です。自分の中の不安や、自信の無さを肯定するために使っちゃ、失礼に当たります。だって、お客さんから見えているあなたと、あなたから見えているあなたは、別人ですから。僕たちは鏡の助けがなければ、自分の顔を見ることだって出来ないんです。

あなたの大切なお客さんがあなたに向けて放った言葉は、あなたが見ているあなた自身へ向けて放った言葉ではありません。それを理解して、「この言葉は、この人が見ていた俺に対する感想なんだ」という風に距離を置いて受け取ってみましょう。特に信頼できる人の言葉ほど、その言葉通りに受け止めることをお勧めします。

簡単でいいから、統計をとってみる。

自分の作品が人の目に触れる度に、その場にいる信頼できるお客さんに、感想を聞きましょう。アンケートをとるのも良いですね。毎回やっていると、何ヶ月かすればそれは膨大なデータになります。そのデータを元に、外側から見た自分の魅力とは一体どういうものか、というものを探ります。

例えば、先ほどのの「影を感じる」といった評価や感想が多い時は、それが自分の外的な魅力であると仮定するんです。そして、作品を見返したり、予めスマートフォンなんかで撮影しておいたパフォーマンスを見返したりして、どの部分が「魅力的な影」なのかを、データと照らし合わせながら探します。信頼できるファンの方と一緒に映像を見て、「今の!」なんて言ってもらえたりすると、最高です。

そうして自分の魅力はこれだという仮定をしっかりと固めたら、最後に自分がその仮定と、パフォーマンスや作品でやりたかったこと、求めていたものとが繋がるポイントを探すんです。

・あなたの意図、行動が、きちんと伝わっているのか。
・それ事態が伝わっていなくても、どこかに間接的な繋がり方をしているポイントはないか。
・反応の薄いポイントは、反応の厚いポイントと比べると何が足りないのか。

そんなことを思いながら、あくまで肯定的に、怖いですけど、手放しに自分のパフォーマンスを良いものとして評価してゆきます。僕は本当にダメなものなら、そもそもデータなんか集まっちゃいない、とネガティブな自分に呼び掛け続けながら作業をしました。

こんな風にして、本当の意味でのお客さん、自分自身、その両方と向き合うことで、お客さんが求めているものと自分が発したいものが、どんなところで交わっているのかを見つける事が出来ます。

まとめ。

アーティストは自分の感性と向き合うことは得意でも、人の意見や自分の気持ちと向き合う事が苦手、という方が多いように感じています。僕自身、誰かの意見を聞くとしこたまに否定されるのではないかと恐れ戦いて、ライブが終わるとすぐに会場から逃げ出していた時期がありました。

でも、やっぱり意見が集まるということは、少なくとも意見を言う価値はあると相手が判断してくれた、ということなんです。あなたが誰かから意見を貰った時、既にあなたは肯定されているんです。その肯定を味方につけて、エネルギーに変えて、自分と向き合う。人と自分の意見の交わりを冷静に観察する。

そいういうことができると、自ずとお客さんのニーズと自分のニーズが少しずつ重なってきます。あなたの大切なお客さんの言葉を、言葉そのまま素直に信じること。まずはそこから始めてみるのは、いかがでしょうか?

それでは、今回はこの辺で。

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