あなたでなければならない仕事の作り方。コツは、暗算をしないこと。

フリーランスな生き方をしていると、自分の中にキャッシュポイントがいくつあるか、ということが大きなポイントになってきます。自分のためにしか演奏が出来ない人と、人のバックで演奏することも出来る人だと、明らかに後者の方がその世界で生き残っていられる可能性が高いですよね。まぁ、自分の歌ひとつで身を立てられなければ意味が無い、っていうんなら話しは別なんですが。

オンリーワンポジションを作ろう。 

例えば宅録エンジニア

僕の仲間達に多いのが、レコーディングの機材を揃えて一通りの作業が出来るようになったから、他の人のレコーディングを受注するよ、という仕事をしている人。僕もそのうちの一人です。

レコーディングというのは奥が深い作業なんですけど、ひとつ言い切れることは、宅録環境だとどうしてもレコーディングスタジオには音質面では叶わない、ということなんです。だから、レコーディングスタジオと同じポイントでは勝負しない。これは、僕の仲間達はみんな意識的にか無意識的にか、実践しています。

で、実際僕がレコーディングを受ける時もそうなんだけど、まずお客さんを選ぶこと。本当に音質も仕上がりも文句無しのプロクオリティに仕上げたい人は、ウン十万円を払ってプロのレコーディングスタジオに行けばいいんです。今自分という人材と自分が持っている機材で出来る強みは何かを考えることが大切。

あなたのところでレコーディングをすると、どんな得があるのか。

これに答えられないと、あなたのマーケティングは中々上手くいきません。つまり、あなたのところでレコーディングをする意味を、あなたの顧客に教えてあげられない、ということになるんです。他の宅録エンジニア達と同じことを同じように提供しているようでは、目立てません。あなただから出来ることを、+αの要素としてブレンドしないとね。

僕の場合、a.c.c.r.が付加価値でした。

僕はデスクトップPCでレコーディングをしていたんで、フットワークは全然軽くなかったんです。むしろ、駅から遠いわ道路沿いだわで、レコーディング環境としては決して良いとは言えなかった。僕自身もバンドもののレコーディングやミックスなんかしたことがなかったし、うちにかキーボードもなかったから、ギターを弾き語る人くらいしか相手に出来なかったんですよ。

それでも何度か仕事としてレコーディングを受けられたのは、僕には僕にしか出来ないことが大きく分けてふたつほどあったからなんです。ひとつは、「相手の実力を引き出して上げられる」こと。もうひとつは、「CDリリース後のマーケティングをサポートしてあげられること」です。

レコーディングっていうのは自分との対話なんですよね。普段からモニタートレーニングをしている人はそうでもないんですけど、その場で弾いて歌っているだけのトレーニングしかしていないと、このレコーディングのモニターの時に打ちのめされるんです。僕自身、しこたま打ちのめされてきましたし。

ただその時っていうのは実はとても大きなチャンスで、そこで見えた自分の限界に少しでも手が掛かると、人は一気に成長するんですよ。僕は自分が本当に何も出来ないヤツだから、人が何かにコツンと当たった時に、どうすればその人がその場でもう一回り成長できるかがなんとなく分かります。あとはそれを、セミナーやコンサルのためにトレーニングした人にプレッシャーを与えずに情報を伝える話し方で伝えてあげるだけ。みんなその場で、どうしても苦しかった時には、次の録音の時には、一皮剥けて帰ってきました。

リリース後のマーケティングをサポートできるっていうのは、つまりa.c.c.r.のコンサルティングが無料で付いてくる、ってことです。CDの売れ行きが良くなくなった時に、状況を聞いてライブの作り方や演出にアドバイスを投げられます。むしろ、こちらが本職なんで、ここはもう他のエンジニアには絶対負けないポイントです。ちょうど今も、戦略を組みながらミックス作業をしている真っ最中です。

あなたのオンリーワンポジションを見つけて、伝えよう。

この記事を読んで、

「お前はそういうことを仕事にしてるからそういうことが出来るんだろう」

なんて思ってる場合じゃないんです。あなたには何が出来るのか、他の宅録エンジニア達と何が違うのかを、徹底的に詰めて、見つけて、お客さんに伝えてあげないといけない。

・自分の車を改造して車内レコーディングが出来るからどこにでも出張可能
・キーボードが弾けるから事前に打ち合わせが出来ればサポートができる
・編曲のノウハウを持っているからアレンジを煮詰めながら作業ができる
・マッサージが得意だからレコーディング中の緊張を肉体的に緩めてあげられる

ぱっと考えただけでも、これくらい出てきます。機材に向かって、マイクを向けて、録音してミックス&マスタリングをして返す。これは、どんな宅録エンジニアでもやってくれることです。大切なのは、あなたがそれ以上の何を提供できるのか、ということ。

「そんなもの無い」

と思っちゃったら、出てきません。提供できるレベルかどうかはとりあえず置いておいて、まずは自分に何が出来るのかを、紙に片っ端から書き出しましょう。暗算はダメ。書き出していくんです。「これだ」というものが見つかったら、それを営業の時に伝えてあげる。そうすることで、あなたのところでレコーディングをすると、同じ額の同じようなクオリティのレコーディングを提供している宅録エンジニアとは違うんだ、という差別化が出来ます。

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すててこ。という企画を一緒にやっている相模の風レコードの出張録音サービス。機材を持ってどこにでもいくよ、レコーディングの方法も提案するよ、というサービス。価格もきちんと決められていて、オーダーする側は安心。

相模の風レコード出張録音

ということで

基本的にはアーティストもエンジニアも同じなんです。自分ならでわ、というポジションを見つけて、そのことを広く伝えてあげること。

「シンガーソングライターです」

って書かれるよりも、

「ギターを叩く打音でビートを刻む、タイトでダンサブルなシンガーソングライター」

って言った方が、気になるしワクワクするでしょう?それと一緒です。

「宅録エンジニアです」

って言われる

「CDをリリースした後も、マーケティング的なサポートを提供している宅録エンジニアです」

って言われた方が、深く刺さる。そういうことなんです。

あなたのオンリーワンポジションは、必ずあります。見つける方法も紙に書き出して組み合わせるだけだから、簡単です。やって、見つけて下さい。誰にもマネの出来ない、あなたにしか出来ない仕事のスタイルが見つかったら、あとはその魅力を伝えてあげるだけです。

もちろん仕事のクオリティは絶対に必要だから、そこを磨き続けることは忘れずにね。

それでは、今回はこの辺で。最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

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