偶然見かけたドラマ「医龍」の超絶的な間延び演出のお陰でマンガには時間概念が無いことを再認識しました。

この前初めてドラマ版の医龍を見たんですけど、面白くなさ過ぎるのが面白くて、むしろのめり込んで見ていまいました。原作の方は振り抜いたドヤ顔展開が好きで一通り読み通していただけに、どうしてこうなった、という好奇心。野菜の煮物を食べながら何秒か考えた結果、少なくとも僕が見た回は、最ッ高に間が悪い、という結論に。いや、本当に酷かったンですよ。

13NSDoOm

セリフは絵。時間は無視するマンガの暗黙のルール。

彼らは本当によく喋る。

元々医龍は主人公勢のセリフ回しがとても不自然な漫画なんです。そんな事言い出したらどの漫画も不自然なんですけど。登場人物が軒並み超人みたいな医者で、手術中だろうが何だろうがまぁよく喋る。

ただそこは漫画だから、どんなにセリフを詰め込んでもコマとして抜きとる時間は止まってる訳ですよ。絵の進むスピードとセリフの進むスピードが一致していなくてもいい、ということ。よくスポーツ漫画なんかで凄いプレーをした後にそのプレーを解説するシーンがあるじゃないですか。文量もそこそこ多くなるから素直に音声速度め読んでたらあっという間に試合は次の展開に進んでしまいますよね。でも漫画の世界ではそうはならない。つまり、セリフも絵の一部として読まれている、というのが漫画の暗黙のルールなんです。

で、言わずもがなそれが漫画を実写化する時の大きな壁でして。例えば僕が見た回は、朝田ともう一人のドヤ顔おじさんがおじいちゃんの緊急手術をしてるところに別の急患を回されてあばばばば、ってなってたら昔の仲間が颯爽と駆け付けて「医者っつーのはよ」みたいなことをダラダラと述べつまくし立ててたんですよ。ここがね、いくらなんでもというか、時間をたっぷり感じさせられてしまったというか。

漫画だとこの登場は2~3コマで劇的に描かれるんでしょうけどね。ドラマだとまぁ間が伸びる伸びる。BGMが一生懸命雰囲気を煽るんだけど、やっぱり間が悪過ぎてストーリーに入り込めないんです。これ、役者の腕とかじゃなくて、カメラワークとか、演出とか、その辺の問題。

51y8Yl+0vNL

最高の間延び演出は最後に取っておかれていた

その演出が特に酷かったのが、話しの終わり際。久し振りに集まったチームドラゴンが

「俺たちがここを最高の病院にする」

なんつってね。もうその回のストーリー自体は終わってて、これから頑張ってくぞぉって主人公達と、良からぬことを企んでる悪者達…さぁこの後どうなる、というシークエンスです。ここがまーーーーぁ長い。

朝田が病院の中をドヤ歩きしてるだけのカットが何回出てくるんだと。
院長の悪い顔はそんなにいらんと。
腕利きコンサルタントはわざわざ病院を一望できる丘まで行って厨二モーションやってるほど暇ちゃうわと。

うん、なんか演出じゃないとこまで口出しちゃったけど、まぁいいや。

初めて見た回があんまりに酷かったからゴリゴリ書いたけどね、演出してる側にもね、制作期間とか本の内容とか他にも色んな制約があるのは分かってるんですけどね。まぁでもそれにしたって、僕ァもう次見ようとは思わない訳で。つまり、CMを見ないということで。それは、番組に投資をしてくれてるスポンサーの期待に添えていないということで。

ドラマの面白さの要素って言わずもがな複合的だから、僕が見ないからって痛くも痒くもないんだけど。でもやっぱり、顧客を抱えてる表現の仕事っていうのは本当にシビアで落とし所が難しいな、という無難なまとめで、今回はここまで。

最後までお付き合い、ありがとうございました。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です