弟に「兄ちゃんの仕事って市場にニーズはあるの?」って聞かれた結果。

先日正月の帰省で実家に帰ってきていた弟と二人で飲んでいた時のことです。

「兄ちゃんの仕事はどんなことをするん?」

と聞かれて、

「歌って弾いてチケット代とかCDの売り上げでお金を稼ぐことと、その仕組みの作り方を人に教えることよ。」

と答えたら、

「それって市場ニーズあるの?」

と聞き重ねられました。そういえば、僕は自分の仕事の市場なんか一度も考えたことがないし、実感したこともないんですよね。とにかく自分のお客さんを楽しませてハッピーにすること。それから自分のお客さんを楽しませてハッピーに出来る人を増やそうということ。そればかりを考えて動いてきましたし、それに賛同してくれたり期待してくれる方が大勢いらっしゃったので、考える必要が無かったんです。なので

「市場はいらないでしょ?その度に自分が役に立てる人の役に立ててたら。」

と言ったら、随分と難しい顔をして黙り込んでしまいまして。そんなに難しいことなのかなぁと、一緒に黙り込んでみた訳です。

そもそも市場って何?

Wikipediaで調べてみたら、

市場(いちば、しじょう)、マーケット(英語:market)、(いち)は、「市庭」とも表し、定期的に人が集まり商いを行う場所、あるいは、この市場(いちば)における取引機構に類似した社会機構の概念を指す。

とありました。要は、ここで商売をするよ、というスペースのことを指す言葉のようです。ちょこちょこっとググってみたら、築地の写真が出てきました。ついこの前マグロの初競りでニュースに出てましたよね。あぁ、なるほど、と。

Tsukiji_Fish_market_and_Tuna

いやぁ、じっくり見てると、夕方のアメ横で「1000円!1000円!」と濁声で壊れたファービーのようにわめきながらマグロの切り身を突き出してきた魚屋のオヤジを思い出しました。今日も誰かが突き出されてるんだよなぁ。

血の海でクロール。

例えば音楽市場。プロのツアーミュージシャンだった先輩の話しによると、ツアーサポートにしろスタジオワークにしろ、仕事ひとつ当たりのギャラが下がってきた関係で、以前なら二流、三流どころがやっていた仕事を一流どころが押さえるようになってきた。その結果、仕事に溢れるミュージシャンが大勢出てきて、後はもうズルズルと、ということで。

で、仮にその市場の中に残れたとしても、今度はどんなことが起こるかというと、値下げ競争です。同じクオリティの仕事なら、安く済ませてくれる方が、いいに決まっています。だから、ひとつが値を下げるともうひとつも釣られて下げざるをえません。そうやって利益を犠牲に仕事を獲っても、働いても儲からない、という状態が延々と続いていくということになります。

ちなみに、続けているうちにいつか名前が上がってギャラも上がって、なんてことは、期待しない方がいいですよ。これからは若くても能力があって優秀な人材がボコボコと独立してきます。年齢があなたのブランドを勝手に持ち上げてくれると思ったら、そりゃ大きな間違いです。

で、こういう競合相手が多過ぎて息も出来ない市場のことを、現代ビジネスの世界では血の海(レッドオーシャン)と呼びます。まぁ、今までのやり方で飽和した市場に今までと同じやり方で飛び込んだって、苦しいのは当たり前ですよね。じゃあ今まであった役割りや仕事をしたい人は、この血の海でクロールし続けるしかないんですかね?

いえいえ、そんなことないんですよ。

市場と業界は別物。

市場と業界をごちゃまぜに考えると、結局今の業界はパンパンで可能性が無い、なんて結論に達します。断言しますが、市場と業界は、別物です。スタジオミュージシャンもプロデューサーもライブハウスも、これからも必要とされます。CDのような物質を扱う業種は、CDの生産業、小売業んじゃなくて、人に音楽をベストな形で提供するサービス業なんだと考えると、希望が見えてきます。

だから、音楽を扱う業界、というのは概念として存在し続けるし、飽和した血の海な市場も存在し続けるだろうけど、別に僕たちがわざわざその血の海に飛び込む必要は無い訳ですよ。市場なんて考えずに、もっとシンプルでいいんです。目の前のお客さんをしこたま楽しませること。それが出来れば、そもそも出来上がってる市場のことなんか、何にも考えなくていいんです。

会社とか、事務所とか、そんなことは置いておいて、まずはあなたとお客さんが良い関係でいられるか。それが重要なんでありますよ。

商売をするために必要な3つのこと。

これからの時代の働き方に市場は関係無くても、最低限必要なことが3つほどあります。それは

・売り物
・お客さん
・お金を受け取る方法

です。ミュージシャンの場合だと

・音楽作品/チケット/グッズ
・ファン/クライアント
・お金を支払う方法

ですね。ウーパールーパー屋になりたい人の場合は

・ウーパールーパー
・ウーパールーパーファン
・お金を支払う方法

ですね。たった三回書いただけでゲシュタルト崩壊が起こるウーパールーパーという言葉の魔力。

それで、そうそう、フリーランスでやってる人はとても小さいビジネスを扱う訳ですから、値下げ競争なんかに巻き込まれたらひとたまりもないんですよね。売り上げはそのまま次の売り物のクオリティに関わってきますから、正当なお値段でやりとりが出来なきゃいけないんです。そうするためには、と考えると、それぞれのセクションで大切なことが見えてきます。

・売り物→品質/感動
・お客さん→関係性
・お金を支払う方法→簡単/シンプル/安全

どうしても作品を作る側に居ると、いかにクオリティを上げるか、ということばかりに気を取られてしまいます。でもそれと同じか、それ以上に、お客さんと関係性を作る事、支払いのシステムを簡単でシンプルで安全に用意するこが、大切です。

あ、この件に関しては今僕が読んでる「1万円起業」という本がとても参考になるんで、気になる人はポチってみて下さい。自分で起業したことに気付いてさえいなかった人達がどんなことをしてきたのか、リサーチして、分かりやすくまとめられた本です。

和訳も上手に出来てて素晴らしい。どっかのマインドマップのハウツー本とはえらい違いです。

ということで

この時代の大きな変換期の最中に、過去のビジネススタイルがどうだこうだという話しは、何の役にも立ちません。ビジネスのスタイルというのは、テクノロジーの進化に合わせて変化します。もっと言うと、死なないビジネススタイルというのはあり得ません。全てのスタイルには寿命があって、例外無く死んでゆきます。

その変化の流れの中で重要になってくるのが、変わることのない商売の根幹です。表現者としての実力に売り上げが伴っていない人は、ここが抜けていることが殆どです。これに気付けているかどうかが、これからの時代の中で自由を掴めるか、価値が下落し続ける労働力のひとつになるのかの分水嶺になります。

あなたは、「ビジネスのことなんか分からん」と言って、これまでと同じ事を繰り返し続けますか?

それとも騙されたと思って、書店のビジネス本を手に取って勉強しますか?

分からないことを分からないまま分からないと言っていても、主導権は握れませんぜ。

それではそれでは、今回も最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

■project a.c.c.r.のその他のページ

a.c.c.r.TV

→a.c.c.r.が運営するYouTubeチャンネル。
SNSも活用や、もう少し大きな括りでの表現活動の組み立て方のヒントなどを、5分前後の動画でシェアしています。
チャンネル登録よろしくね!

アクロマガジン

→「提案」「相談」「質問」といった形で、みなさんの毎日のブログ更新のきっかけとなるような情報を発信しているメールマガジンです。
購読される方が増えてきたら、購読されている方同士のブログやSNSを繋ぎ、交流の輪を広げたりするようにしてゆきます。
登録を希望される方は

accr.magazine@gmail.com

に、お名前(ニックネーム可)を記入の上空メールを送って下さい。

アーティストのための自立自活研究所

→僕が管理しているFacebookページのひとつ。 ビジネス書やビジネスブログ等で勉強した内容を、アーティストに向けた言葉で更新しています。

■山本優作個人としてのページ

Facebook

→日々の色々をゲヘゲヘ笑いながらアップしています。 他のユーザ―さんたちとのやり取りが最も活発なSNSです。

WordPressBlog

→不定期更新のユーモアエッセイ風ブログです。 土屋賢二さんやさくらももこさんのような、”笑えるブログ”を目指して更新しています。ブログタイトルは「そこちょいフラットやで」

Twitter

→SNSのちょっとした活用術を呟く他、プライベートな呟きもしています。 最近楽しみ方が分かってきて中毒気味。

Uchan`sTV

→シンガーソングライター/山本優作としてのYouTubeチャンネル。
ムービーブログやカヴァー演奏動画などを、ほぼ毎日アップしています。
チャンネル登録よろしくね!

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です